設置管理者の皆様へ

貯水槽の衛生管理は大丈夫ですか?

水道水を貯水槽(受水槽・高置水槽)に受けて飲み水として供給するための施設の総体を貯水槽水道といいます。
「貯水槽から利用者宅の蛇口までの水道水」の水質管理は、設置者の責任となります。

貯水槽の管理が不適正であれば、水の汚染、ひいては住民の健康被害につながるおそれがありますので、これだけはぜったいやってください。

1. 蛇口からの飲み水のチェック

水道水の色・臭い・濁り・味などに注意し、異常が有れば水質検査を行ってください。特に義務付けはありませんが、週1回程度残留塩素濃度を測定されることおすすめします。

2. 給水の停止

供給水が人の健康を害する恐れがあることを知ったときは、直ちに給水を停止し、利用者や保健所、水道事業管理者などの関係者に知らせましょう。

3. 施設の点検と改善補修書類

月1回程度、水槽の状態やマンホールの施錠など施設の点検を行い、不備な点があれば速やかに改善しましょう。
また災害が発生した後も速やかに点検し、不備がないことを確認しましょう。

4. 貯水槽の清掃

毎年一回以上、定期に専門の業者(建築物飲料水貯水槽清掃業)に委託して水槽の清掃を行い、いつも清潔な状態を保ちましょう。

5. 書類の整理と保存

貯水槽水道設備の配置及び系統を明らかにした図面等は、永久に保存します。
施設の点検記録・清掃記録・水質検査記録等は、5年間ほど保存しておきましょう。

6. 管理状況の検査受検

貯水槽の清掃や点検等などの管理状態や書類の保存状況などについて、 「厚生労働大臣の登録を受けた検査機関」による定期検査を毎年1回 以上受検されることをお勧めします。
(水道法の規制を受ける施設では、義務付けられています。)

放置された水槽では、
こんなことになっているかもしれません。

FRP製円筒形水槽
光透過原因の汚染状態
清掃後
FRP製角型水槽
水垢による汚染状態
清掃後
ステンレス製水槽
内部ステーに錆発生
清掃後
地下式コンクリート水槽
地下式水槽清掃前
地下式水槽清掃後
樹木に覆われた水槽清掃

落ち葉が堆積したところに虫が発生し、マンホールン隙間や通気装置などから槽内に侵入するかもしれません。

蓋が開いてます

鳥や異物が槽内に侵入したりすることがあります。強風や大雨等災害が発生した後は必ず点検しましょう。

接続部から水漏れ

水槽からの水漏れが続くと水道料金がかさむかもしれません。